映画熱


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映画 「ゴジラXコング 新たなる帝国」

体が丈夫なのは、いいことです。

 

 

世の中はGW真っ最中ですが、俺は今日しか休みがないので、

 

こういう時は、怪獣映画がいいかなあ、と。

 

ハリウッドゴジラもたくさん生み出されてきたけど、

 

本作は、2021年に公開された「ゴジラVSコング」の続編らしい。

 

物語は、いたって単純なので、小学生たちが楽しめると思います。

 

 

 

 

主人公は、地底人であるコング。

 

アダム監督みたいにアゴヒゲをたくわえ、おっさんの魅力がにじみ出ています。

 

彼は、虫歯が痛くて、ひょいっと地表に出てきて、治療をしてもらいます。

 

地球の皮って、薄いんですね。

 

 

ゴジラは、イタリアで一仕事した後に、コロシアムを寝床としてぐうぐう。

 

(丸くなって眠る姿が、ネコ鍋みたいでかわええ)

 

 

両者は、謎の信号をキャッチして、地球上でドタバタ鬼ごっこ&バトル。

 

地上って、せまいんですね。

 

どうやら、謎の悪者がいて、誰かがSOSを出しているらしい。

 

コングはゴジラに協力を頼み、一緒に殴り込みに出かけるのであった。

 

 

 

人間側の主人公は、前作で生き残った少女ジア。

 

彼女の養母となったアイリーン、歯医者の彼、陽気な黒人ブロガーと一緒に現地へ。

 

コングと会話ができるジアもまた、自分の居場所を探していた。

 

彼らの行く先には、一体何が待ち受けているのか…?

 

 

 

 

 

今回のゴジラは、テンションも血圧も高そう。

 

興奮しまくりで、背ビレが、ショッキングピンクみたいにギラギラしております。

 

宣伝ポスターだとシャインレッドみたいで、パンクなスタイルな、よそ行きファッション。

 

アウェイだから脇役なんですが、完璧に主役より目立ってますなあ。

 

この造形で、ガシンガシン走りまくるわ、ジャンプするわ、飛び込んで泳ぐわ、

 

シッポでローリングソバットするわ、馬乗りになってボコボコにするわ、

 

つかまえて噛みついて、大技ブレーンバスター炸裂するわ、実にエネルギッシュ。

 

 

 

他に出て来る怪獣としては、敵側のボス、赤毛のオランウータン、スカーキング。

 

奴が従えている、冷凍光線を吐き出すつるんとしたトカゲ系のペット怪獣。

 

(エメリッヒ版のゴジラに似ていますな)

 

それから、妖艶なモスラ。リアルな蛾って感じで、なかなか気が強いオネエキャラみたい。

 

あと、小物も色々でてきますので、生き物ワールドを満喫しましょう。

 

(少なくとも、2作目以降のジュラシックパークよりも楽しいかと)

 

 

 

あ、そうそう、ちっこいコングが出て来ます。(かわいくないけど)

 

きっと、ミニラみたいなポジションなんでしょう。ミニコングなのか、リトルコングなのか。

 

俺にとっては、ただのクソガキだったので、クソガキコングに決定。

 

このガキ、コングが優しくしてあげれば調子にのりやがって。

 

コングがこのガキをむんずとつかんで、こいつで敵ボスを殴ったのは爆笑でした~

 

(でも、ケガひとつしないところがグッド)

 

 

 

みんな、体が丈夫ですなあ、うんうん。

 

体力と回復力があるからこそ、こんな風に遊べるんですね。

 

男性諸君は、来るべき時に備えて、体を鍛えておきましょう。

 

 

こどもの日も近いので、ぜひ、親子で。

 

映画を見た後は、お子さんと一緒に怪獣ごっこをしましょう。

 

(役柄は、子供が決めること、そこ大事)

 

 

 

ゴジラは、120メートル、コングは、103メートルの設定だそうで、

 

時々、スケールの対比がわからなくなってしまうんですわ。

 

エジプトに現れた時に、ピラミッドと比較して、ああ、このくらいなのか、なんてね。

 

周りに建物がある時が一番わかりやすいので、視点を調整しましょう。

 

 

う~ん、内容を書き過ぎてしまったかもしれませんが、

 

この映画は、怪獣たちの動きを楽しむのがポイントなので、

 

ストーリーは思考の片隅に置いといて、劇場のスクリーンに身を委ねましょう。

 

 

 

俺的には、高倉健と池辺良の「昭和残侠伝」を思い出す。

 

しかし、ゴジラのケンカっ早いキャラは、「トラック野郎」の菅原文太にも見える。

 

いいじゃねえか、うるせえ、オレはゴジラだ、文句があるか。

 

この暴れん坊将軍を、制御できるか、アメリカのヒーロー兄さんとやら。

 

 

椿三十郎の、あのセリフが聞こえてきそう。

 

『…オレは今、とっても機嫌が悪いんだ!』

 

 

サルだろうがトカゲだろうが、そんなの関係ねえ。

 

相手に関係なく、全力で立ち向かうのが、怪獣王の誇りってもんだ。

 

俺の眠りを邪魔する奴は、どこのどいつだ。

 

何が何だかよくわからんが…わかったあ!(←クラッシャージョウ)

 

オレが全部ブチのめしてやるから、貴様が誘導しろ。

 

オレの体内で湧き上がる、水爆仕込みの放射能エンジンは、ビンビンだぜ。

 

悪い奴は、こいつか。それともこいつか。

 

弱い奴は、怪我しないように、おとなしくしてろ。

 

サムライの戦い方を、よく見ておけ。

 

 

…どいつもこいつも、かかって来いやあ!

 

 

映画 「陰陽師0」

才能と美しさには、嫉妬メラメラ、恨みドロドロがつきまとう。

 

 

陰陽師の新しい映画が公開されると聞いて、何も考えずに映画館へ。

 

主演は、山崎賢人。今一番忙しいアクション俳優。

 

俺が見たのは「ゴールデンカムイ」と「狂武蔵」だけですが、

 

「キングダム」とか「ジョジョ」も彼だそうで、すごい兄ちゃんですなあ。

 

野村萬斎主演の二部作を劇場で見た俺としては、彼の立ち振る舞いが気になるところ。

 

 

相棒の源博雅を演じるのは、染谷将太。…おお!

 

彼が晴明でもいいんじゃいかと思うくらい、ふてぶてしい演技ができる男なので、

 

これは、面白い組み合わせなんじゃないかと思いました。

 

 

 

監督・脚本は、佐藤嗣麻子。

 

彼女は、「エコエコアザラク」で、菅野美穂を悪役でブレイクさせた実力者。

 

山崎貴監督とはご夫婦なので、本作も、VFXにご注目。

 

原作者の夢枕獏の熱いラブコールにより、新たなる映像化が実現。

 

 

出演者は、板垣李光人、奈緒、國村隼、小林薫、北村一輝、村上虹郎、安藤政信。

 

うっはー、登場した途端に、いい奴か悪い奴か、すっげえわかりやすそう。

 

ナレーションは、津田健次郎。一番出まくりの声優さんですな。

 

主題歌は、BUMP OF CHICKEN。

 

 

 

さて、映画ですが、キレイで美しい作品に仕上がりました。

 

山崎君は、容姿端麗で、美形ですねえ。

 

染谷君も、繊細な感情を持つ青年を、丁寧に演じました。

 

 

 

物語は、陰陽師を目指す学生たちが学ぶ、陰陽寮が舞台。

 

早い段階から、才能に嫉妬し、出世欲ムラムラの、イヤ~な雰囲気。

 

やはりこういう環境では、ふてぶてしいことが、一番の武器なのかも。

 

 

晴明は、人に対して忖度しない、素直で正直なキャラ。

 

はっきりものを言うけど、裏表がないので、嫌味がない。

 

博雅は、しっかりしていて物事の道理がわかっているけど、

 

変に気取らず、素直な目で相手を見ている、誠実なキャラ。

 

晴明がボケると、博雅がツッコむ。

 

お互いに遠慮しない関係が、いいバランスを生む。

 

 

「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」の二人もそうでしたが、

 

出会った時から、初めて言葉を交わした瞬間から、何かを感じ取っている。

 

野村萬斎と伊藤英明のコンビよりも、こっちの方が魅力的かも。

 

男の俺が見ても、清々しくて、気持ちがいい。

 

 

 

俺が一番注目したのは、殺陣です、

 

野村萬斎の時もそうでしたが、殴る蹴るといった、ダイレクトな攻撃はせず、

 

ひら~りと交わして、相手の力を利用して、倒したり、同士討ちさせたりするスタイル。

 

これって、合気道や柔術みたいな技ですよね。

 

まさに、怨霊に立ち向かう時に、もっとすごい怨霊を呼んだりする戦い方に近い。

 

自分は、気の流れる要の位置にポジショニングして、流れをコントロールする。

 

そのためには、常に冷静でいなければならないし、クールなキャラを保たねばならない。

 

 

映画を見ればわかりますが、彼には、家族に対してトラウマがありました。

 

悪い奴は、そこを攻撃してくる。責めて攻めて、弱味を握ろうとする。

 

晴明は、不愛想でひねくれ者だけど、事実に対して、実に素直。

 

だから、自分が間違っていたとわかったら、すぐに思考を切り替える。

 

その柔軟さが、また、彼の魅力でもあるんですね。

 

 

博雅は、ワトソンみたいに振り回されることが多いですが、

 

ここぞという時に、ストレートに行動できる、フットワークを持っている。

 

晴明のことを悪く言われると、本気で怒ったりする。

 

あまり怒らない人でも、自分が大切にしているものを侮辱されると、スイッチが入るんですね。

 

 

 

野村萬斎の映画では、夏川結衣が妖艶な怪演を見せて盛り上げてくれて、

 

そこに小泉今日子があんなことになって、ほうほう、そんな手がありましたか、という展開でした。

 

さて、本作は、どんな戦いになるんでしょう? 気になる方は、劇場へ。

 

 

特撮シーンは、優雅でしたねえ。

 

まるでポケモンバトルみたいに、光鮮やか、彩りが素敵キラキラ。

 

生ぐさい感じが一切しないところが、エコな感じでよろしいかと。

 

 

染谷君を初めて映画館で見たのは、確か、「パンドラの匣」でした。

 

あの時の、療養患者のようにうつろな存在感を今でも覚えています。

 

「ヒミズ」「東京島」「寄生獣」「初恋」「きみの鳥はうたえる」の時の、

 

脱力感のある、ふてぶてしい独特な存在感もまた、面白い。

 

色んな表情や演技ができる、いい俳優だと思います。

 

 

ちなみに彼の奥様は、菊地凛子。彼女もまた、ふてぶてしい演技に定評があります。

 

「カムイ外伝」で彼女をいたぶったのが、伊藤英明。

 

彼は「悪の教典」で、ヒミズカップル染谷将太&二階堂ふみをいたぶってますなあ。

 

 

きっと、てめえこのやろう伊藤、という感情をエンジンに変えて、

 

染谷君は、この難しい役どころを熱演したんでしょう。 (←そんなわけねえだろ)

 

で、実際、染谷博雅の方が、俺としては何倍もよかった。

 

それだけに、彼がいずれ伊藤博雅になるのはイヤだなあ、と。

 

もしかすると、よほどのヒドい目に遭えば、ああなるのかも…

 

よし、ここはひとつ、ゴールデンカムイ外伝で、一緒に奴を倒そうぜ!(もうええわ)

 

 

 

 

平安時代は、一部の特権階級だけが優遇される、ピラミッド社会。

 

だから、出世できない者は、人間として扱ってもらえない。

 

上に行けば行くほど、自分の存在を脅かす者を、本気で潰すようになる。

 

能力や技術に優れた者は、自分を守る強さも備わっていないと、

 

才能ゆえに、命を失うことになっちゃう。

 

 

安倍晴明は、出世には全く興味がない。

 

彼の心の中には、違うものが存在している。

 

それを、博雅との出会いによって、一緒に解決していくのだ。

 

 

 

ヒロインを演じるのは、奈緒。

 

彼女の映画は、「先生私の隣に座っていただけませんか」「スイートマイホーム」続いて3本目。

 

俺的にはTVドラマ「雪国」の駒子の印象が強いので、まだ、彼女の魅力全開という感じではないかな。

 

それでも、優美な衣装に健康的なかわいらしさは、スクリーンに映えます。

 

山崎君29歳、染谷君31歳、奈緒29歳。

 

同年代の、エネルギッシュな共演を、目に焼きつけておきましょう。

 

 

 

権力がある者にも、弱点がある。

 

帝(みかど)をはじめ、上流階級の者が恐れるのは、祟りと穢れ。

 

目に見えない恐怖や、どうすることもできない天変地異の前では、人間は無力。

 

だから、占い師や天気予報士、呪術を使える者に需要があるのでしょう。

 

 

才能は、天から与えられる宝物。

 

能力は、磨けばどんどん光を増していく。

 

楽しければ、それでよし。

 

苦しいならば、違う道を探すのもよし。

 

 

問題なのは、実力がないのに嘘をつく行為であり、

 

自分より才能のある者に嫉妬して、貶める行為である。

 

人に嘘をついて、自分に嘘をついてまで、理不尽な生き方をする必要は無い。

 

 

俺は、そういう人生を送りたくなくて、最後まで毒される前に、環境を変えまくりました。

 

その代償として、未だに転がり続けていますが、しぶとく生きております。

 

 

 

心にモヤがかかった状態では、物事の本質を見極めることはできない。

 

立ち止まって、無用な荷物を断捨離し、地に足をつけて、考えよ。

 

澄んだ心で、透き通った瞳で、しかと見よ。

 

余計な雑音に惑わされずに、耳をすませて、しっかり聴き取るべし。

 

 

…目の前にいるあいつに、そうさせている者の正体を見抜け!

 

 

 

映画 「リトル・リチャード アイ・アム・エヴリシング」

最後は、自己肯定感の強い者が勝つ。

 

 

伝説のロックンローラー、リトル・リチャードのドキュメント映画。

 

勉強のつもりで見に行ったんですが、なかなかよかったです。

 

 

監督は、リサ・コルテス。

 

出演は、リトル・リチャード、ポール・マッカートニー、ジョン・レノン(声のみ)、

 

    ミック・ジャガ―、キース・リチャーズ、デヴィッド・ボウイ、トム・ジョーンズ…

 

うっはー、ものすごい人たちばっかり。

 

 

 

俺が、彼の楽曲を初めて知ったのは、映画「バック・ビート」。

 

1曲目に流れたのが、「グッド・ゴーリー・ミス・モーリー」でした。

 

この映画で使用されたのは、ビートルズのオリジナルではない曲ばかりなので、

 

逆に言えば、彼らがカバーした曲の学習になるんですね。

 

 

この曲があまりにもカッコいいので、サントラCDを買って聞いたら、

 

作った人は、リトル・リチャードという名前らしい、ということがわかりました。

 

それで、今度はリトル・リチャードのCDを入手して聞いてみると、

 

うわうわうわうわ、こりゃあすげえ!

 

どこから声を出してんだろうというくらいの、爆音!

 

 

車の中でさんざん流して、グッガァ~リミスマ~リイ!って熱唱していたっけなあ。

 

(ホントはモーリーなんだけど、マーリーだと思い込んでいたもんで)

 

 

「ロングトール・サリー」も「タクシーブルース」も好きだけど、

 

俺にはやっぱり、この曲が一番なんですわ。

 

映画の中でも、メチャメチャかっこええです。見に行ってよかった~

 

 

 

字幕監修は、ピーター・バラカン。

 

映画の中で、リチャード本人が、

 

自分のことを「ロックンロールの設計者」と言っているところが印象的でした。

 

日本人に理解できる言葉を、丁寧に選んでくれたのかなあ、って。

 

 

 

彼は、派手なパフォーマンスをする男でしたが、内面は、とてもナイーブ。

 

その繊細さが、新しい音楽性を生み、共感を呼ぶ。

 

マイノリティな人間が、だんだんと仲間を増やしていくところが、素晴らしい。

 

肌の色とか、性癖とか関係なく、人間の資質で勝負しているところが、カッコええ。

 

 

 

面白いこと、楽しいことを通して、大切なことを訴えていく、男の生き様を、とくとご覧あれ。

 

 

 

彼は、聖書を熟読していて、教会の活動にも熱心であった。

 

ロックンローラーであり、ゴスペルシンガーでもあり、宣教師でもあった。

 

そのマルチな才能は、まさに「天才」と言えるでしょう。

 

 

彼は自分のことを、神である、とも言っています。

 

おお、何という、ハイレベルな自己肯定なんでしょう。

 

そのくらい、彼は、自分のやっていることに、自信と誇りを持っていたと言えます。

 

 

実際、すげえんだもん、この人。

 

生きてるうちに伝記出すし、独自の聖書販売しているし、生きるために何でもやっちゃう。

 

彼のような男は、神も応援せざるを得ないでしょう。

 

神を信じる者は、自分を信じることを決して忘れないから。

 

そして、求めるべきものは求め、もらうものはもらう。

 

素晴らしい! 惚れ惚れするような、ロックな生き方!

 

 

 

彼は、2020年5月に、87歳で、この世を去りました。

 

幸せな人生だったと、俺は強く感じます。

 

こんなにがんばって生き抜いたからこそ、

 

彼が、彼であることを証明する生き方を貫いたからこそ、

 

この、精神領域にたどり着けたのだと思います。

 

 

おめでとうございます。リチャード。

 

この世に生まれてくれて、ありがとう。リチャード。

 

男として、人として、生き方を教えてくれて、感謝です。

 

 

鋭く優しい、あたたかみのあるピアノを弾きながら、

 

天国に向かう彼の姿が浮かび上がり、

 

タクシー、タクシー、タクシー、タクシーっていうブルースが聴こえてきます。

 

 

 

旧約聖書の創世記で、神がカインに、こんな言葉をかける場面があります。

 

『…正しい事をしているのでしたら、顔をあげたらよいでしょう。』

 

 

人生に行き詰った時、悔しい思いをした時、自分の中で迷子になっている時…

 

そんな時こそ、顔を上げて、デカい声で叫んでやりましょう。

 

 

…グッガァリミスマ~リイ!

 

 

 

 

 

 

 

 

57歳。

昨日、桑畑は、57歳の誕生日を迎えました。

 

家族に祝ってもらったので、赤ワインを開けて、家飲みでしこたま酔いました。

 

 

38歳で始めたこのブログも、今年の6月で19年になろうとしております。

 

今日まで応援して下さった読者の皆様に、感謝申し上げます。

 

 

 

最近は、映画を見る体力も衰えてきて、

 

つまんないと、すぐに眠気が襲ってくるようになっちゃいました。

 

だから、レイトショーはかなり危険。

 

仕事が終わった後の夕方の回か、休日の昼間が基本。

 

年齢的に、イオンシネマだとハッピー55という割引の対象になるので、

 

レイトショーじゃなくても、かなり安く見られるのがありがたい。

 

 

今年は現在までに、劇場で見た映画が18本。

 

この調子で、より多くのいい作品に出会えるように、がんばります。

映画 「オーメン ザ・ファースト」

救世主と悪魔は、紙一重。 …生まれる前から、勝手に決めるんじゃねえ!

 

 

「OMEN」は、「予兆、前兆」という意味。

 

1976年に公開された、懐かしいあのシリーズが帰って来る。

 

最新の「エクソシスト」はヒドかったけど、こっちはどうでしょう?

 

気になったので、まずは映画館へ。

 

 

 

PG12ですが、モザイクをかけ過ぎて、かえってエロ映画みたいになっちゃった。

 

妊婦のみなさんは、胎教に悪いと思うので、出産が終わってからご覧いただければ…と。

 

 

 

 

物語の舞台は、1971年のローマの教会。

 

主人公は、アメリカからやって来たマーガレット。

 

彼女は、見習い修道士として、奉仕活動を始めるのであった。

 

 

希望に胸を膨らませ、颯爽と張り切ったものの、

 

何だかここは、かなり怪しい…

 

戸惑いながらも、上司や先輩、同僚、教え子たちとうまくやろうと、がんばるのであった。

 

 

 

マーガレットを演じるのは、イングランド出身の、ネル・タイガー・フリー。

 

けがれのないような、清楚な美しさが感じられる、ピッチピチの24歳。

 

「第七の予言」のデミ・ムーアとか、「フェノミナ」のジェニファー・コネリーとか、

 

宗教映画には、こういう雰囲気を持った女優さんが、よく映えるんですわ。

 

いかにもなアメリカ女じゃないところが、本作のキーポイント。

 

謎めいたミステリアスな状況に、どう切り込んでいくのか、どうぞお楽しみに。

 

 

 

監督は、アルカシャ・スティーヴンソン。

 

脚本は、アルカシャ・スティーヴンソン、ティム・スミス、キース・トーマス。

 

キャラクター原案は、第1作の脚本を書いた、デヴィッド・セルツァー。(もう84歳!)

 

 

1作目の製作を担当したハーヴェイ・バーンハードが、長らく原作者みたいなポジションでしたが、

 

テレビ映画の「オーメン4」で、主人公を女の子にして、大コケした感があったので、

 

ここにきて、セルツァーが第一人者として返り咲いた、のかな。

 

そこは、意見が分かれるところでしょうが… あ、「オーメン18」ってのもあったけ。

 

まあ、脚本が3人もいるので、それなりにモメて、完成したんでしょうな。

 

本作は、シリーズ何作目になるんでしょう?

 

 

 

 

 

今どきの赤ちゃんは、自ら親を選んで生まれてくるらしいので、

 

ダミアン君も、生まれる気まんまんで、この世に誕生したのでしょう。

 

 

 

「オーメン」の主人公は、ダミアン。

 

彼がこの世に生まれた以上は、産んだ女性がいるわけで、

 

誰が、どういう風に生んだのかが、本作の肝になるわけで。

 

ネタバレでもなんでもなく、そうじゃないと、このシリーズが成立しませんから。

 

百歩譲って、クローンかもしれませんが、それだと、ルパン三世のマモーになっちゃうし、

 

コテコテのSFにし過ぎると、オカルト色がかすんでしまうでしょ。

 

 

だからやっぱり、「オーメン」は、アナログで呪術的な儀式で呪いの呪文でなければならんのだ。

 

それを考えると、人間の肉声を中心とした、いい感じの音楽がすごくよかったように思うのです。

 

音楽を担当したマーク・コーベンに拍手。

 

 

 

 

新約聖書の最後にある「ヨハネの黙示録」第13章18節に、「六百六十六」という記述があります。

 

これが、「オーメン」の元ネタなんでしょうが、他にも色々あるんですよね。

 

選ばれた民が14万4千人というのは、エホバの証人がネタにしているし、

 

統一教会に至っては、金日成の画数が18画だと言って、6+6+6でサタン数だ、なんて言ってました。

 

有名なのは、「苦よもぎ」が、チェルノブイリを意味しているって、大騒ぎになったこと。

 

いつの世でも、何かにこじつけて騒ぎたい輩は、いるもんです。

 

 

 

俺的には、「オーメン」の魅力というのは、殺し方のバリエーションなんですよね。

 

ガラスで首切断とか、避雷針で串刺しとか、目つぶしカラスとか、斬新で面白かった。

 

「エクソシスト」は、リンダ・ブレアの熱演とメイクの形相が迫力だったので、一線を引きたいところ。

 

「貞子VS伽耶子」とか「ゴジラVSコング」みたいに、「リーガンVSダミアン」も見てみたい!

 

 

冗談はさておき、本作の影の主役は、悪魔であります。

 

たしか、神様が主役の「オー!ゴッド」なんていうのもあったっけ。これも三部作だったような。

 

ダミアン君は、悪魔の子として認知されているけれど、本作を見る限りでは、

 

あくまでも、神の代身として、君臨されたような感じですね。

 

まさに、救世主として、この世を救うために、地上に降臨された、光輪の持ち主。

 

 

生まれた途端に、神様扱いされたり、悪魔呼ばわりされてしまうのも、困ったもんですな。

 

神であろうが、悪魔せあろうが、最初はみんな、ぎゃあぎゃあ泣くんですね。

 

 

やっぱり、育てる環境で、どんな人間性を形成するかが、左右されるのではないでしょうか。

 

 

 

少子化の世の中で、産みたいのに産めない人も多いかと思いますが、

 

欲しいし産みたいのに、子宝に恵まれない人も、たくさんいると思う。

 

そんな時に、かわいい赤ん坊を差し出されたら…

 

昨日、チャップリンの誕生日だったので、晩酌しながら「キッド」を見ました。

 

かわいい我が子を、捨ててしまった母親の後悔…

 

自分の暮らしもままならない貧乏な男が、がんばって育てたくなるような、かわいい赤ん坊…

 

 

どんな状況で生まれようが、誰かに愛された命は、幸運だと思います。

 

 

さあ、ダミアンは、よくも悪くも、この世に生まれました。

 

彼を、誰がどう育てるのか、見ものですね。

 

 

愛情は、伝わらなければ、意味がない。

 

すくすく育って、立派な悪魔になれますように。

 

 

…自分の存在意義を、自分で考えて、思う存分、生きまくれ!

 

 

 

映画 「ペナルティループ」

命を粗末に扱うと… 無間地獄に落ちるのかも。

 

 

また何とも、変てこな映画を見てしまいました。

 

若葉竜也主演で、共演は伊勢谷友介と聞いて、おお~と思い、

 

よく考えずに映画館へ。

 

 

 

主人公の青年が、ある朝目覚めると、傍らに恋人らしき女性が。

 

ぐずる彼をやんわりほどいて、彼女は、行って来ます、と言って出て行く。

 

次に目覚めると、彼は仕事に出かけ、職場に現れた“奴”を殺害する。

 

 

また彼が目覚めると、同じ日付の、6月6日の朝であった。

 

おかしいな、と思いながらも、彼はまた出勤し、奴を殺害する。

 

そしてまた、6月6日の朝を迎えて…

 

 

いわゆる、タイムリープものですが、ちぃっと、毛色が違うようです。

 

くり返す度に、色んなサブリミナル要素が追加されて、

 

どうやら、奴が、恋人を殺した犯人だということがわかります。

 

でも、何でまた? どうやって?

 

湧いてくる色んな疑問に、答えたり、答えなかったり。

 

 

う~む、監督・脚本の荒木伸二は、なかなかの曲者のようです。

 

さあ、観客も一緒になって、説明されない謎を、好き勝手に想像してみましょう。

 

 

 

しかし、若葉くんは、面白い俳優ですなあ。

 

「街の上で」でもしうだったけど、いい奴か悪い奴かわからんところがいい。

 

対する伊勢谷は、悪い奴かと思ったら、そうでもないやん、的なところが笑えます。

 

(劇中、彼がタバコを吸うシーンが何度も出ますが、1回くらい、大麻入りだったりして)

 

 

そして、ヒロインを演じるのが、山下リオ。

 

悪い女ではなさそうだけど、いい女でもないようなところが、何とも可笑しい。

 

で、謎を握る男を演じるのが、ジン・デヨン。う~む、みんな、変なのばっか。

 

 

 

何故、タイムループするのか。

 

ヒントは、タイトルにある、ペナルティという言葉。

 

これはやはり、誰かが意図的に仕掛けた何かである可能性を考えたくなる。

 

 

映画を見ながら、徐々にわかってくる全体像をとらえながら、

 

自分なりの、着地点を見つけましょう。

 

 

 

 

 

同じことをくり返すと、退屈になっていくらしい。

 

毎回、同じ結果を出し続けるのが、職人。

 

毎回、違う結果を出し続けるのが、芸術家。

 

主人公の趣味。 犯人の仕事。 恋人が抱えていた秘密。

 

同じ時間でも、違う人間がそれぞれ違うことをすれば、違う結果になっちゃう。

 

 

見かけは同じでも、全く違う側面があるだけに、

 

俺だったら、もっと、遊びの要素を入れたくなる。

 

わりと、ふたりとも真面目で、笑えるんだなあ。

 

 

俺は、この世界の中で、とことん、暴走してみたいです。

 

 

 

行き詰った時は、立ち止まって、あらゆることを疑ってみるべし。

 

 

今いるこの世界は、本当の世界だろうか。

 

今自分が飲んでいるコーヒーは、本物なのだろうか。

 

自分が存在しているこの空間は、現実なのだろうか。

 

 

 

…そして、俺は本当に、この映画を見たのだろうか?

 

 

 

映画 「オッペンハイマー」

思考が爆発した瞬間に、新しい世界が生まれる。

 

 

ようやくパソコンが復活したので、執筆を再開します。

 

(やっぱり、ケータイでは、思うように書けないもんで)

 

この映画が公開されてから、かなりの時間が経ってしまいましたが、

 

それでも、余韻がまだ新鮮に残っています。

 

 

 

製作・監督・脚本は、クリストファー・ノーラン。

 

原作は、カイ・ハード&マーティン・シャーウィンによる伝記。

 

(ハヤカワ文庫って、海外のSF小説がメインのアレですよね)

 

本作は、アメリカ映画ですが、主演のキリアン・マーフィーをはじめ、

 

エミリー・ブラント、トム・コンティ、ケネス・ブラナー、ゲイリー・オールドマン…

 

うっはー、コテコテの、イギリス&スコットランド系が大挙出演。

 

中でも、フローレンス・ビューが、一番印象に残りました。

 

(彼女は、「君たちはどう生きるか」の、キリコの吹替も担当したそうで)

 

アメリカ勢は、マット・デイモン、ケイシー・アフレック、マシュー・モディーン、

 

デヴィッド・ダストマルチャン、ロバート・ダウニーJr.といった顔ぶれ。

 

 

 

 

 

内容は、世界で初めて原子爆弾の製造に成功した、J・ロバート・オッペンハイマーの物語。

 

日本人としては、原爆の話というだけで、不快な気持ちになりそうですが、

 

俺としては、映画を見なければ、批評する資格もない、という主義なので、

 

とにかく、まずは映画を見てから考えよう、という思いを抱いて、映画館に行きました。

 

 

 

なるほど。

 

これは、勉強になる映画です。

 

面白いかどうかは、人それぞれでしょうが、

 

映画を見る限り、悪い印象は受けませんでした。

 

 

史実をもとにしているので、ネタバレもなにも関係ないのでお話ししますが、

 

当初は、ナチスを標的として開発していたのに、ドイツが降伏してしまったもんだから、

 

振り上げた拳の下ろし場所として、日本が標的にされてしまった、ということ。

 

日本側から見たら、とんでもないですが、

 

アメリカにはアメリカの事情があり、他の国との軍事バランスも考慮しての戦略。

 

そこを、丁寧に、潔く描いている点を、俺は評価したいです。

 

 

 

頭脳が優秀な人は、常に思考を怠らない領域があって、

 

生活の全てのことから、あらゆるヒントを得ている。

 

凡人にはわからないことを、天才には一瞬で理解する。

 

そして、それを学術的に説明できる能力があってこそ、研究する機会が得られる。

 

 

オッペンハイマーは、科学者として仕事をしている以外は、いたって普通の男のよう。

 

家族や友達を大事にして、女性にもモテる。

 

その、分け隔てない彼の性格が、“赤狩り”という、面倒なトラブルを呼び寄せてしまう。

 

彼自身は共産主義者ではないけど、同じ人間として、敬意を払っている。

 

世の中をずる賢く渡れない、彼の誠実さがあればこそ、多くの仲間に恵まれたんじゃないかと。

 

 

 

どの国でも、戦争によって、科学技術が進歩しているのは事実。

 

飛行機、戦車、武器、医療など、その恩恵を、現代を生きる人が受けているのもまた、事実。

 

今を生きる人が、戦争をした者を批判するのは簡単だけど、

 

たまたま戦時中に生まれ、戦争に携わらなければ生きられなかった人の境遇を考えれば、

 

おのずと、多面的、立体的な見方をして、熟考する必要性を感じるのではないでしょうか。

 

 

本作は、実に、もってこいの教材だと思うんですね。

 

 

「ゴジラー1.0」は、ゴジラが水爆実験で生まれたことを語っていない。

 

本作では、オッペンハイマーが、水爆実験を憂慮している場面が出てくる。

 

両者とも、アカデミー賞で評価された、名作として語りつがれる1本となりました。

 

 

俺としては、本作を見てから、ゴジラを見たかったけどね。

 

 

 

 

 

人は、誰もが、才能を秘めて、生まれてくる。

 

その才能が開花する人と、埋もれて抹殺されてしまう人。

 

しかし、植物のように、伸びようとする才能の力は、誰にも止められない。

 

それはきっと、その時代を生きる者たちにとって、必要な力なのだ。

 

 

人が、何かをする。

 

喜ぶ者がいれば、悲しむ者もいる。

 

誰かが幸福になれば、誰かが不幸になる。

 

誰かが勝てば、誰かが負けるように、常にこの世は、表裏一体。

 

勝った者が正義じゃなく、負けた者が悪でもない。

 

誰も悪くないし、誰も正しくない。

 

 

 

 

クリストファー・ノーラン監督は、イギリスとアメリカのハーフ。

 

きっと、いいご両親だったのでしょう。

 

知的で、バランスのいい思考力を、映画の世界で思う存分発揮しています。

 

 

本作は、3時間もある大作ですが、こめられたメッセージは、いたってシンプル。

 

科学は、人類にとって何なのか。

 

血の通ったひとりの人間として、科学者オッペンハイマーを見つめて欲しい。

 

 

自分だったら、どうするか。

 

自分が彼を支える立場だったら、敵対する立場だったら…

 

 

 

 

フローレンス・ビューが演じるジーンは、精神科医で、共産党員で、彼の最初に愛した女。

 

彼は、ことある毎に彼女を思い出し、彼女との関係を深く考える。

 

彼が、ひとりの人間として立つために、実に多くの人が影響を与えているのだ。

 

 

彼には、科学者という、優れた資質があった。

 

ユーモアを交えたやり取りの中に、人間としての魅力が垣間見える。

 

人望があるからこそ、仲間が増え、探求心が生まれ、新しい分野が成長していく。

 

信念こそは、苦悩を乗り越える、一番の起爆剤。

 

未知の扉の向こうに何があるのかを、確かめずにはいられない。

 

 

良くも悪くも、色んなことを学べる映画です。

 

自分の目で見て、自分の耳で聞いて、自分の頭で考えましょう。

 

 

…人間の心もまた、宇宙で唯一無二の、かけがえのないもの。

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらく、休みます。

パソコンが、動かなくなってしまったので、

 

しばらくお休みします。

 

新しいのを買い替える余裕ができたら、また再開するかも。

 

ちなみに、次の記事は、「オッペンハイマー」です。

 

その日まで、どうかお元気で。

映画 「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章」

ででで、で~すとら~くしょ~ん!

 

 

ああ、ちくしょう、この歌声が、耳にこびりついてしょうがねえ。

 

あのちゃんが歌うエンディングテーマは、どうしても、ひらがなに聞こえてしまうのです。

 

何が何だかよくわからんが… 君らがすごいことは、わかった! (←クラッシャージョウ)

 

 

たしか、「夜明けのすべて」を見に行った見に行った時だったかな。

 

スゴそうなアニメの予告編が流れていて、なんだこりゃと思ってたんですが、

 

TARAKOさんが出演していたことがわかって、

 

おお、これは行かねばならん!と、速攻で見に行きました。

 

(どの役かは、内緒にしておきますね)

 

 

しかしまあ、このタイトル。おっさんは絶対覚えられそうもありませんな。

 

チケットが、対人販売でなくてよかったですわ~

 

(ちなみに、今までで一番恥ずかしかったのは、「人のセックスを笑うな」でした)

 

 

 

 

さて、映画の内容ですが、コテコテの、SF映画です。(たぶん)

 

俺的には、「ウルトラセブン」のエピソードとして採用したいレベル。

 

これは、はっきり言って、面白い!

 

前章、後章と二部作になるらしいので、次は、5月だそうです。

 

本作の上映後に、予告編が流れるので、最後までお見逃しなく。

 

 

 

舞台は、夏の東京。

 

突如、上空に謎の黒い物体が現れる。

 

UFOか? 宇宙人の侵略か?

 

 

これって、かつてのオリジナルビデオ(古!)の、「V」を思い出しますね。

 

果たして、地球に飛来した、“奴ら”の目的は何か…?

 

う~ん… これくらいしか言えないですね。

 

 

幾田りら、あのちゃんの声優ぶりが、いいのかどうか、俺にはわかりません。

 

でも、インパクトは絶大ですね~

 

この映画に出てくる女子高生たちが、いちいち、カッコいい。

 

男子は基本、ロクなのがいませんが、あのアニキは、なかなかかも。

 

まあ、細かいことは言いますまい。

 

この後、5月に後半が公開されるらしいので、それを待ちましょう。

 

 

エンドロールの後に、次回の予告的なオマケ映像が流れますので、お見逃しなく。

 

来場者プレゼントで、ポストカードがもらえます。

 

 

個人的には、諏訪部順一が演じた、彼がいい感じでした…はい、ここまで!

 

 

 

君は、生まれてきたことに、意味があると思うか。

 

友達に出会えたことに、意味があると思うか。

 

自分が抱えている問題の奥底に、何かがあると思うか。

 

 

俺には、わからない。

 

でも俺は、次の物語を見てみたい、と思う。

 

何故か、と聞くなかれ。

 

全部見ないうちは、評価できませんから。

 

 

乗りかかった舟。

 

ここまできたら、引きさがれるか。

 

次回作を見た上で、また、俺なりの言葉を書かせていただきましょう。

 

 

思春期、最強。

 

青春、不滅。

 

片思いでも、恋は恋。

 

恋愛・友情・情熱・熱情・

 

告白する勇気のない奴は、つまらん文句言うんじゃねえ。

 

 

恋も友情も、言ったもん勝ち。

 

迷って時間を無駄にするよりも、思い切って行動せよ。

 

 

 

…ででで、でえすとらあくしょんっ!

 

 

 

 

 

映画 「劇場版 名探偵ホームズ デジタルリマスター版」

大人になってから見ると、感慨深い。 …なんとも、はや。

 

 

高校生の頃に夢中になった、あの名作が、スクリーンに蘇る。

 

ホームズ40周年という企画で、2週間限定だそうです。

 

来場者プレゼントで、ポストカードがもらえますので、ファンは急ぐべし。

 

「ナウシカ」の時の第一弾と、「ラピュタ」の時の第二弾を、一挙上映。

 

妻が広川太一郎のファンなので、2年半ぶりに一緒に映画館に行きました。

 

 

面白い~ 楽しい~ 優しくて、ワクワクドキドキな、珠玉の物語が4本!

 

広川さんの、い~い声が、久しぶりに劇場にこだましまくり。

 

自転車からジャンプして、飛行機にしがみつく。

 

跳ね橋から車でジャンプして、ポリーを救出!

 

手に汗握る、極上のアクションを、もう一度復習してみるのもよろしいかと。

 

 

 

 

原作は、コナン・ドイルの小説ですが、本作の物語は、ほとんどオリジナルらしい。

 

イタリアから発注依頼があって、制作をスタートしたところ、著作権やらでトラブルが起きて中断。

 

ドイルの母国がイギリスなので、戦争で戦った敵国である日本だと、面倒だったみたいですね。

 

(それが理由で、モリアーティがモロアッチ、ハドソン夫人がエリソン夫人だったりします)

 

一度はお蔵入りになったこの作品を、世に送り出すために貢献したのが、雑誌アニメージュ。

 

1984年公開の「風の谷のナウシカ」と同時上映されたことで、俺は初めて見ることができました。

 

満員で一回目の上映に入れなくて、外で3時間くらい待って、2回目に入れたことをよく覚えています。

 

それでも、初日に見ることができて、今では幸せな記憶として、心に刻んでおります。

 

 

その後、問題が解決して、TVシリーズがスタート。

 

放映が終了してから、1986年公開の「天空の城ラピュタ」で同時上映。

 

俺が新潟の映画館で見た時は、1本立てだったように記憶しているので、とても新鮮。

 

 

 

第一弾のホームズを演じるのは、柴田光彦。こちらもなかなかワイルドでカッコいいけど、

 

TVシリーズで演じた広川太一郎が、抜群にいい。第二弾は彼なので、ぜひ聴き比べて下さい。

 

ワトソンは、富田耕生。どちらもおんなじで、安心して見ていられます。

 

モリアーティ教授ももちろん、大塚周夫。い~い声です。

 

ハドソンさんは、第一弾だと信沢美恵子。第二弾だと麻上洋子。どちらもいい!

 

ラナ&フィオリーナと、森雪&ハルルの対決!こちらもすげえ豪華。

 

そして、レストレード警部は、飯塚昭三VS玄田哲章。俺は、飯塚さんの方が好み。

 

美人であります…と言って赤くなるところがお気に入り。さて、どっちが演じているかな?

 

さらに、ライサンダー大佐を演じた、永井一郎の熱弁にもご注目!

 

 

 

スタッフも、超豪華。

 

宮崎駿監督も大きく関わっていたけど、基本、当時の若手にやらせていたのが新鮮。

 

片渕須直、御厨恭介、そして、新潟県が誇る最高のアニメーター、近藤喜文!

 

(近藤さんは、「耳をすませば」で監督をした後、若くして亡くなりました)

 

 

 

そして、主題歌もいい。

 

桑名晴子の「冒険のアリバイ」が流れるバックで、「小さな依頼人」の名場面が流れる。

 

ダ・カーポの「空からこぼれたSTORY」は、妻の大好きな曲。

 

猫がのそのそ歩くラストも、味わい深くて素敵ですね。

 

 

 

ああ、こんなすごい作品を、10代でリアルタイムに見られたことを、幸運に感じています。

 

家庭環境がひどくて、暗い思春期を過ごした俺にとって、アニメーションは、ひとすじの光でした。

 

こんなに優しい大人が身近にいて、生き方を教えてくれたら、どんなによかっただろう。

 

だから俺は、映画で教わったことを勝手に学習し、生きる糧として、今日まで生き抜いてこられたのだ。

 

 

 

広川さんの、独特の口調がいい。何というか、気品があるんですね。

 

俺の親父の口調は薄汚くて、下品そのものだったから。憧れました。

 

彼の、ダジャレを交えた語りは、俺の、頑なな心をほぐしてくれたもんです。

 

(たしか、NHKFMで、「カムイの剣」のナレーションしてたっけなあ)

 

 

 

 

けっこう毛だらけ、猫灰だらけ。サハラ砂漠は砂だらけ。

 

(寅さんより上品な言い回しがクール)

 

ノンノ、君はホントに、してからにして~

 

なんともはや… いいんでないかい?

 

 

その彼が、あんにゃろめ、という奴が、宿敵・モリアーティ。

 

古代進にとっての、デスラー総統。

 

(そういえば、進のアニキの守は、広川さん)

 

 

モリアーティ。憎めない、愛すべき悪役キャラ。(バイキンマンとコラボしてほしい)

 

紫色の、狼のような風貌に、白いシルクハット&マントがトレードマーク。

 

ピンとしたヒゲに、片メガネが、知的なアクセント。

 

そして声は、大塚周夫。(大塚明夫は、彼の息子)

 

 

ルパン三世と、銭形警部。(パイロット版のルパンは、広川さん)

 

明智小五郎と、怪人二十面相。

 

ゴジラと、キングギドラ。(あるいはメカゴジラ)

 

スペクトルマンと、宇宙猿人ゴリ。

 

キカイダーと、ハカイダー。

 

ヤッターマンと、ドロンボー。

 

アムロと、シャア。

 

 

ああ、何て素敵な、運命的な関係なんでしょう。

 

トムとジェリー、なかよくけんかしな。

 

 

 

広川太一郎。永遠なれ。

 

「ムーミン」の、スノーク。

 

「あしたのジョー」の、カーロス・リベラ。

 

「MEZZO」の、黒川。

 

「ゲキレンジャー」の、タブー。

 

 

みんな違って、みんないい。

 

だって、広川さんが演じているんだもん。

 

知的で、ユーモアがあって、ダジャレまみれで、気品が漂う男。

 

 

こんな大人になりたいなあって思うけど、

 

育ちが悪いから、なれそうもない。

 

でも、そうありたいと思える、魅力的なレジェンド。

 

 

…生涯、憧れちゃったりしちゃったりなんかしちゃったりして~ この、どすこいが!

 

 

 

 

 

 

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